New Takarazuka
新生たからづか 未来への飛躍

宝塚市の将来像

これから10年20年先を見据えて、都市経営をしていかねばなりません。宝塚市にはグランドデザインがないと言われて久しいです。20年後の2045年には、高齢者の数と現役世代の数がほぼ同じになると言われています。また、80歳以上の人口は2015-2030年で倍増します。

80歳以上の人口が倍増するということは、医療や介護のニーズが増えると考えられます。宝塚市の健康寿命は男性が81-82歳、女性が85歳ですので、医療や介護に加えて、山手が多い宝塚市では移動面も課題になってきます。

宝塚市の公共施設等は老朽化が進んでおり、いずれ建替えなければいけませんが、現状の機能・面積で建替えることは財政的にも、人口的にも非効率で、一定程度まとめていく必要があります。

少子化や高齢化、施設等の老朽化に対応していくためにはコンパクトなまちづくりを行っていく必要があります。駅が多く、それぞれが近い宝塚市では、すべての駅前を「まちの核」とするのは非効率で、結果的にどの駅も中途半端な駅前になってしまっています。

宝塚駅前を「経済・文化の核」とした上で、武庫川右岸、左岸に一つずつ、公共施設等の生活インフラを集めた「暮らしの核」をつくっていこうと考えています。円の半径は約2.6kmほどで、通常、車なら5~10分程度で移動できる距離感です。

これらの核と地域を鉄道とオンデマンド型交通でネットワーク化しようというのが、私が描くグランドデザインです。

オンデマンド交通とは、利用者のリクエストに応じて運行される交通サービスで、決まった時刻やルートに縛られず、必要な時に必要な場所まで移動が可能です。 スマホのアプリや電話で予約し、リアルタイムでルートを最適化するため、柔軟で効率的な移動手段として注目されています。

また、二つの円が交わる中間地点付近に、市立病院があります。宝塚市南部地域のヘソとも言えるこの場所で建替えられる新市立病院は、オンデマンド型交通網によって、どちらの核からも同程度の距離感でアクセスできることになります。

都市経営において、もう一つ大事な視点は、災害への対策です。現時点で最も想定しておくべきなのは、南海トラフ地震です。宝塚市のHPでは被害想定について公表しています。被害状況から考えると、宝塚市は海沿いにある西宮市や尼崎市への支援拠点としての役割が求められそうです。

災害時の支援拠点としての役割を果たしつつ、平時は市内の賑わいを支える「防災道の駅」の誘致を検討したいと思っています。私が社長をつとめる会社が奈良県で運営している道の駅の一つがこの「防災道の駅」です。

伊丹空港も自衛隊基地も近く、兵庫県の広域防災拠点である三木市と高速道路でつながっています。兵庫県下で防災道の駅は朝来市と姫路市(予定)に。立地面からもエリアのバランスからも、阪神地域の宝塚市への誘致は可能性があるのではと考えています。

平時には、道の駅として運営されますが、高速道路のIC付近に立地する場合、駐車可能台数が多ければ、年間10億円ほどの売上が見込めます。直売所でそれだけの売上が上がれば、、地域の農家さんに年7~8億円ほどの収入が入ります。また、数十人規模の雇用も生まれます。

公共施設を再配置し、核を2つつくることも、オンデマンド型交通も、防災道の駅も、設計、建設、運営等は官民連携で行い、財源は国や県の支援を得ていくことが重要です。国や県の支援や民間の力を活用することが得意でなかったのが、これまでの宝塚市でした。これまでの経験やつながりを活かしながら、まちの再構築に取り組んでいきたいと考えています。

基本コンセプト

「チャレンジ」「対話と共創」「未来への投資」をキーワードに好循環の芽を創り出す。

基本コンセプト:「チャレンジ」「対話と共創」「未来への投資」をキーワードに好循環の芽を創り出す。

1.財政の健全化、未来への備え

財政再建

1.財政の健全化、未来への備え

財政再建のために、まず「財政非常事態宣言」を発出します。その上で、3〜4年という短い期間、一部の予算執行を留保し、20億円規模の収支改善を目指します。また、同期間中に、市の全事業や予算を見直して、財政の基盤を根本から整え、健全な状態に戻します。この対策により、目前に迫る財政危機を回避できると考えています。

  1. 財政非常事態宣言を発令し、期間限定で20億円規模の収支改善を行います
  2. 全事業の見直しや徹底した精査を行い、効果の高い事業へと再構築します
  3. 財政再建計画の進捗を見える化し、市民と情報を共有できる環境を整えます
  4. 市長報酬を2割、退職金相当額の半額をカットします

2.健やかに、安心して暮らせる毎日を

介護 / 医療 / 健康 / 女性

2.健やかに、安心して暮らせる毎日を

多くの人が元気に暮らせるようになれば、家族の負担も減り、誰もが安心して豊かな生活を送ることができます。自立支援介護を進めた事例では、利用者の約4割が自立した生活を取り戻しています。この仕組みを市全体に広げられれば、支え合いながら暮らせる地域をつくり、年間約1億円の財政負担の軽減も期待できます。誰もが笑顔で暮らせる未来を、一緒に実現していきましょう。

  1. 高齢者を元気にする「自立支援介護」等を積極的に進めます
  2. 医・歯・薬・介護が連携し、市民の健康を守る市立病院をつくっていきます
  3. 楽しみながら無理なく健康を維持し、健康寿命を延ばす取組みを推進します
  4. 女性特有の健康課題に対する施策を推進し、働く女性の健康を支援します

3.夢を育む、未来を創る

教育 / 子育て / スポーツ / 芸術・音楽

3.夢を育む、未来を創る

子どもがその子らしく、のびのびと生きる。好きや得意を見つけ、夢や未来を描き、挑戦し、困難や喜びを自分の糧として成長していく姿をこのまちで見守りたい。応援したい。そのために、あなたの想っていることを聴かせてください。あなたが大切にしたいこと、子育ての楽しさや難しさ、子どもとの関わり。丁寧な対話の中に、支援や制度のミスマッチを改善するヒントがあると考えます。

  1. 世界に飛び出す子どもを応援し、学び・芸術・音楽・スポーツなどあらゆる挑戦を市民も一緒になって支えられる環境を整えます
  2. 子どもたちがのびのびと育ち、可能性を伸ばしていける教育環境を一緒につくり上げます
  3. 子育ての支援や制度を充実させるだけでなく、丁寧な対話を通じて、あなたが感じるミスマッチを改善していきます

4.対話と共創で未来を切り拓く

にぎわい / 官民連携 / 環境・エネルギー / 伝統文化 / 西谷振興

4.対話と共創で未来を切り拓く

人も技術も集まり、新たな価値が宝塚で生まれていく。小林一三さんとともに発展したこの街は、かつて賑わいと夢にあふれていました。その挑戦と創造の精神は、今も私たちの中に息づいています。私たちも未来に向けて、対話を重ね、知恵を出し合いながら、新たな活力を生み出していきましょう。皆さんとともに、新しい宝塚を築いていきます。

  1. 国や県、民間の投資を呼び込むとともに、新たな技術を積極的に導入し、商工業の活性化と市民参加型のまちづくりを進めます
  2. 行政・企業・市民が垣根を越えてつながり、新たなアイデアや価値を生み出せる交流プログラムを実施します
  3. 花火のあるまちを再び実現し、かつての賑わいと感動を取り戻しながら、新たな魅力を生み出します

5.安心とともに、豊かに暮らす未来へ

市民自治 / 危機管理 / インフラ / 人権

5.安心とともに、豊かに暮らす未来へ

将来への期待が高まり、心豊かな生活を送る。そんな誰もが求める未来へと着実に近づいていくために、まずは「安心して暮らせる」土台を皆さんとともに築いていきます。制度の充実だけでなく、困ったときに助け合える地域のつながりを強め、一人ひとりが自分らしく生きられる環境を整えます。小さな声も大切にしながら、誰もが前向きに暮らせるまちを、一緒に実現していきましょう。

  1. 公共施設やインフラの老朽化を改善するため、継続して予算を確保するとともに、対話と共創により、もっと使いたくなる施設へと生まれ変わらせます
  2. 運転手不足などで減便が予測されるバス交通については、オンデマンド型などの新手法を導入し、地域の移動手段の確保に努めます
  3. 市民自治をより進めるための財政支援を検討し、地域の自主的な取り組みや活動が持続的に発展できる環境を整えます